滞空時間

たいくうじかん

打球や送球が空中に浮いている時間のこと。主に外野フライや高く上がった打球について用いられる。滞空時間が長いほど、守備側は余裕を持って打球の落下地点に向かうことができ、捕球しやすくなる。一方、打者走者にとっては、滞空時間が長い打球はアウトになる可能性が高く、望ましくない。外野への深い飛球で滞空時間が十分にある場合、走者はタッチアップで次の塁を狙うことができる。特に三塁走者が本塁を狙う犠牲フライでは、滞空時間が重要な要素となる。滞空時間が短いライナー性の打球は、守備側の反応時間が限られるため、ヒットになりやすい。投手は、打者に滞空時間の長いポップフライを打たせることを狙う場合もある。スカウトや解説者は、選手の打球の質を評価する際、滞空時間も考慮に入れる。風の影響や球場の標高、湿度なども滞空時間に影響を与える。現代の分析技術では、打球の滞空時間をデータとして測定し、選手のパフォーマンス評価に活用している。