ポップフライ

ぽっぷふらい

ポップフライとは、打球が内野の上空に高く舞い上がり、ほとんど前方へ飛距離が出ない打球のことを指す。英語では「Pop Fly」または「Pop-up」と呼ばれ、日本語では「ポップアップ」とも表現される。ポップフライは、打者がボールの下を叩いてしまったり、差し込まれたりした結果として発生することが多く、打者にとっては最も不本意な打球の一つである。打球は垂直に近い角度で上がり、滞空時間は長いが飛距離はほとんど出ない。そのため、守備側にとっては非常に捕球しやすく、ほぼ確実にアウトを取れる打球である。ポップフライは主に内野手、特に一塁手、二塁手、遊撃手、三塁手が処理するが、捕手が処理することもある。打球の位置によっては、複数の野手が「俺が取る」と声を掛け合う場面も見られる。風が強い日や太陽が眩しい日には、ポップフライの捕球が難しくなることもあり、時には落球してエラーになることもある。また、走者が一塁にいる、または一・二塁、一・三塁、満塁の状況で、無死または一死の場面でポップフライが内野に上がった場合、「インフィールドフライ」のルールが適用され、捕球の有無にかかわらず打者は自動的にアウトとなる。これは守備側が故意に落球してダブルプレーやトリプルプレーを狙うのを防ぐためのルールである。