炎上

えんじょう

炎上とは、野球において投手が短いイニング内で多くの失点を許す状況を指す俗語である。明確な定義はないが、一般的に1イニングで3点以上、または複数イニングで5点以上を失点した場合に「炎上した」と表現される。特に相手打線に連続して安打を浴び、打ち込まれる様子が火事のように手がつけられない状態に例えられている。炎上の原因は、制球の乱れ、球威の低下、配球の読まれ、疲労、精神的動揺など様々である。投手が炎上すると、チームの勝利が遠のくだけでなく、投手の自信喪失やリリーフ陣への負担増加にも繋がる。先発投手が早い回で炎上すると、中継ぎ投手が長いイニングを投げることになり、その後の試合での投手運用に影響を及ぼす。また、「大炎上」という表現は、より深刻な状況、例えば1イニングで5点以上失点した場合などに使われる。逆に、炎上を防ぐために早めに投手交代が行われることもあり、監督の采配が問われる場面でもある。