省エネ投球

しょうえねとうきゅう

投手が必要以上に力を入れず、効率的に打者を打ち取る投球スタイルを指す野球用語。省エネ投球では、すべての打者に対して全力投球をするのではなく、状況に応じて力を加減し、少ない球数で打者を仕留めることを目指す。例えば、ランナーがいない場面では軽く投げて打たせて取り、ピンチの場面では全力で三振を狙うといった投球術である。省エネ投球のメリットは、投球数を抑えることで疲労を軽減し、試合後半まで安定したパフォーマンスを維持できる点にある。また、シーズンを通じて投手の肩や肘への負担を減らし、故障のリスクを低減する効果も期待できる。省エネ投球を実践するには、打たせて取る制球力と、野手を信頼する精神的な余裕が必要である。ベテラン投手や技巧派投手は、球速が衰えても省エネ投球によって長いイニングを投げることができ、チームに貢献する。省エネ投球は現代野球において、投手の長期的な活躍を支える重要な投球哲学となっている。