素振り
すぶり
バットを持ってボールを打たずにスイング動作だけを繰り返す打撃の基礎練習。場所や道具を選ばず、いつでもどこでも実施できる最も基本的な練習方法である。素振りの主な目的は、正しいスイングフォームの習得と定着、バットスピードの向上、スイング軌道の安定化、筋力強化などである。通常のバットで行うほか、重いトレーニングバットや軽いバットを使用して目的に応じた練習を行う。重いバットでの素振りは筋力強化とパワーアップに効果的であり、腕や肩、背筋などのバッティングに必要な筋肉を鍛えることができる。軽いバットではスイングスピードの向上に役立ち、速い球への対応力を高める。素振りでは、スイングの始動からフォロースルーまでの一連の動作を意識し、体重移動、腰の回転、腕の振り、リストの返しなどを確認する。構えからトップの位置、インパクト、そしてフォロースルーまで、各段階の動作を丁寧にチェックする。また、鏡の前で行うことでフォームチェックも可能である。自分のスイングを視覚的に確認し、修正点を見つけることができる。毎日継続することで筋肉の記憶が定着し、実際の打席でも安定したスイングが可能となる。プロ選手でも欠かさず行う最も基本的かつ重要な自主練習の一つであり、地道な反復練習が確実な技術向上につながる。