野球用語辞典

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カットファストボール

かっとふぁすとぼーる

カットファストボールは、通常のストレートよりもわずかに球速が遅く、打者の手元で小さく変化する球種である。カッターカットボールとも呼ばれ、ストレートに近い球速を維持しながら、投手の利き腕側にわずかに曲がる軌道を描く。変化量は数センチから10センチ程度と小さいが、ストレートと見分けがつきにくいため、打者はバットの芯を外されやすく、詰まった打球ファウルを誘発することができる。MLBでは非常に人気のある球種であり、マリアノ・リベラが代表的な使い手として知られている。投げ方は、ボールの側面を指で切るように投げることから「カット」という名称がついている。右投手であれば左打者インコースに食い込ませる、左投手であれば右打者インコースに食い込ませるといった使い方が効果的である。ストレート球速差が少ないため、配球の幅を広げることができる優れた球種といえる。