野球用語辞典

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サウスポー

さうすぽー

サウスポーとは、左投げの投手を指す野球用語で、「southpaw」の音訳である。語源には諸説あるが、最も有名な説は、かつてアメリカの球場が太陽の影響を避けるために本塁を西向きに設計していたため、投手が投げる際の左手が南(south)側を向いていたことに由来するというものである。野球において左投手は、右打者に対してアウトコースに逃げていく球や、インコースに食い込む球を投げやすく、右打者優位の打線に対して有利に働くことが多い。また、左打者に対しても独特の角度から投げ込むため、対戦経験の少ない左打者は苦戦することがある。さらに、一塁への牽制がしやすいため、走者の盗塁を抑制する効果もある。日本プロ野球では、江夏豊、工藤公康、杉内俊哉などが、メジャーでは、サンディ・コーファックス、ランディ・ジョンソン、クレイトン・カーショウなど、数多くのサウスポーが歴史に名を刻んでいる。左投手の希少性もあり、特に優秀なサウスポーは球団にとって貴重な戦力となる。