スピードガン

すぴーどがん

投球の速度を測定する計測機器で、野球において投手の能力評価や配球分析の基礎データを提供する重要なツールである。ドップラー効果を利用した電波式が主流で、投手がリリースした直後のボール速度を測定し、時速キロメートルまたはマイル毎時で表示する。測定位置によって表示速度が異なり、リリース直後の初速を測るタイプと、本塁付近の終速を測るタイプがある。日本のプロ野球では球場によって測定方式が異なるため、同じ投手でも球場ごとに表示速度に差が生じることがある。投手にとって球速は能力を示す重要な指標だが、実際の勝負ではコントロール、球種の多様性、配球術などが総合的に評価される。近年では、単純な球速だけでなく、体感速度やリリースポイントからの到達時間なども分析され、より詳細な投球評価が行われている。スカウトや指導者は、スピードガンのデータを参考にしながら、投手の成長可能性や適性を判断する材料としている。