トスバッティング

とすばってぃんぐ

打者の横または斜め前から補助者が軽く投げたボールを打つ打撃練習。ティーバッティングよりも実戦に近い形式の練習であり、タイミングの取り方やスイングスピードの向上を目的として行われる。補助者は打者の側方からアンダーハンドまたはオーバーハンドでトスを上げ、打者はそのボールをネットや防球フェンスに向かって打ち返す。投手の投球よりも遅いボールでありながら、動いているボールを打つため、実際のバッティングに必要なタイミング感覚やスイングリズムを養うことができる。ボールの軌道を目で追いながら、適切なタイミングでスイングを開始する感覚を身につける。トスバッティングでは、連続的にボールを打つことでスイングの反復練習ができ、バットスピードの向上やミート力の強化につながる。リズミカルにスイングを繰り返すことで、スムーズなバッティング動作が自然と身につく。また、補助者がトスの位置を変えることで、インコースやアウトコース、高めや低めなど各コースへの対応力を鍛えることも可能である。特定のコースを集中的に練習したり、苦手なコースを克服したりするのに効果的である。フリー打撃の前段階として、あるいは試合前の調整打撃として広く活用される練習法である。短時間で多くの打撃を繰り返せるため、効率的にバッティング感覚を養うことができる。