バッテリー
ばってりー
バッテリーとは、野球において投手と捕手の組み合わせを指す用語である。英語の「battery」に由来し、電池の正極と負極が揃って機能することから、投手と捕手の連携を表現している。バッテリーは野球チームの中核をなす存在であり、その相性と連携が試合の勝敗を大きく左右する。投手は球を投げる役割を担い、捕手はその球を受けるだけでなく、配球のリード、投手への助言、ランナーの牽制、盗塁阻止など多岐にわたる責任を負う。優れたバッテリーは、互いの考えを理解し合い、試合の流れや打者の特徴に応じた最適な配球を実現する。投手と捕手の間では、サインと呼ばれる指の動きで球種やコースを指示し合う。このサインが相手チームに読まれないよう、ランナーが二塁にいる場合などは複雑なサインを使用する。プロ野球では、特定の投手と捕手の組み合わせが固定されることがあり、これを「専属バッテリー」と呼ぶ。投手の球種や癖を熟知した捕手がリードすることで、投手の能力を最大限に引き出すことができる。一方で、捕手の休養や戦力分析のために、意図的に異なる捕手と組ませることもある。バッテリー間の信頼関係は、投手が自信を持って投球するために不可欠であり、心理的な側面も重要視される。高校野球でも、長年組んできたバッテリーの絆が美談として語られることが多い。