ミート率

みーとりつ

ミート率とは、打者がボールをバットの芯で的確に捉える能力を数値化した指標です。英語ではcontact rateやbatted ball qualityなどと表現されます。具体的には、打席数に対してバットにボールを当てた割合、または空振りをしなかった割合を示します。計算方法としては「（打数－三振数）÷打数」で算出されることが多く、高いミート率は選手の打撃技術の高さを表します。ミート率が高い打者は、空振りが少なく、確実にバットにボールを当てることができます。これにより、凡打であっても塁に出る可能性が高まり、チャンスを広げることができます。また、ミート率の高い選手は三振が少ないため、進塁打や犠牲フライなど、最低限の仕事ができる可能性も高くなります。近年のデータ解析技術の発展により、単にボールに当てるだけでなく、バットのどの部分で捉えたか、打球の質（初速、角度、回転）まで詳細に分析できるようになっています。スタットキャストでは「バレル率」という指標が使われ、理想的な角度と初速で打球を飛ばせた割合を測定します。日本プロ野球では、イチローや青木宣親など、ミート率の高さで知られる選手が多数存在します。ミート率を高めるためには、動体視力、バットコントロール、タイミングの取り方など、総合的な打撃技術の向上が必要です。