打撃部門
だげきぶもん
野球における攻撃面での記録や成績を集計・評価する統計区分の総称。打撃部門には、打率、本塁打数、打点、安打数、出塁率、長打率、OPSなど、多様な指標が含まれる。これらの指標は打者の能力を多角的に評価するために用いられ、選手の貢献度や価値を測る重要な材料となる。従来は打率、本塁打、打点の三項目が最も重視されてきたが、近年ではセイバーメトリクスの発展により、出塁率やOPS、wOBAなどの総合的な指標が評価基準として採用されることが増えている。打撃部門の成績は、個人タイトルの選考基準となるほか、MVP選考やベストナインの選出、年俸交渉の材料としても使用される。また、チーム全体の打撃部門成績は、打線の強さを示す指標となり、リーグ内での相対的な攻撃力を比較する際に参照される。守備や投球と対比される概念であり、野球の三大要素である攻撃の中核を成す。各球団は打撃部門の強化を図るため、打撃コーチの配置やデータ分析の活用に力を入れている。