野球用語辞典

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補殺

ほさつ

補殺とは、野手が送球することによってアウト成立に貢献した際に記録される守備統計のことである。典型的な例は、遊撃手三塁手がゴロを捕球して一塁に送球し、一塁手がそれを捕ってアウトにした場合、送球した野手に補殺が記録される(一塁手には刺殺が記録される)。また併殺プレーでは複数の野手に補殺が記録される。外野手が走者を刺した場合、送球した外野手と中継した内野手に補殺が記録され、タッグした野手に刺殺が記録される。捕手が盗塁を阻止した場合も捕手に補殺が記録される。補殺数が多いのは守備範囲が広く送球機会の多い遊撃手二塁手三塁手で、遊撃手が最も多い傾向にある。一流の遊撃手はシーズン400補殺以上を記録することもある。補殺数の多さは守備範囲の広さと送球能力の高さを示す指標となり、単なる守備率では測れない守備貢献度を評価する重要なデータである。刺殺と補殺を合計した数値から守備機会数が算出され、守備率や各種守備指標の基礎データとなる。