選抜
せんばつ
選抜は、特定の大会や試合に出場するチームや選手を選び出すことを指すが、日本では特に「選抜高等学校野球大会」を指す通称として広く用いられている。毎年春に阪神甲子園球場で開催されるこの大会は、前年の秋季地区大会の成績などを基準に出場校が選抜される。夏の全国高等学校野球選手権大会が各都道府県の予選を勝ち抜いた代表校による大会であるのに対し、春の選抜は選考委員会によって出場校が選ばれることが大きな特徴である。「春の甲子園」「センバツ」とも呼ばれ、日本の高校野球における最も権威のある大会の一つである。選考基準には、秋季大会の成績に加えて、チーム力や地域性、話題性なども考慮される場合がある。21世紀枠という特別枠も設けられており、成績だけでなく困難な環境を克服したチームや地域貢献度なども評価対象となる。選抜大会は春の風物詩として多くの野球ファンに親しまれており、高校球児にとっては夏の甲子園と並ぶ憧れの舞台である。大会での活躍は、プロのスカウトの目にも留まる重要な機会となる。