馬革
ばかく
馬革は、野球のボールの表面を覆う素材として使用される革のことを指す。正式には硬式野球ボールの外皮に馬の皮革が使われており、その品質が打球の飛び方や投手の握りやすさに影響を与える。馬革は牛革に比べて繊維が細かく、強度と柔軟性を兼ね備えているため、野球ボールに適している。日本のプロ野球では、公式球の外皮に高品質な馬革が使用されており、その製造には熟練した職人の技術が必要とされる。ボールの馬革は使用するにつれて表面が削れたり変色したりするため、試合中には新しいボールへの交換が頻繁に行われる。特に投手は、ボールの状態に敏感で、馬革の感触や縫い目の高さが投球に影響すると考えられている。また、「馬革で包まれたボール」という表現は、野球そのものを象徴的に表す言葉としても使われる。硬式球の品質を左右する重要な要素として、馬革の質や縫製の技術は、野球用具製造における重要な部分を占めている。近年では、環境や動物保護の観点から、代替素材の研究も進められているが、現在でも馬革は最高品質のボールに使用され続けている。