硬式野球
こうしきやきゅう
硬式野球は、コルクやゴムの芯を毛糸で巻き、その上を馬革または牛革で覆った硬式球を使用する野球の競技形態である。ボールの重さは約145グラム、周囲は約23センチメートルと規定されており、軟式ボールに比べて硬く、反発力が高いのが特徴である。硬式野球は、プロ野球、高校野球、大学野球、社会人野球など、日本における野球の主流となっている競技形態であり、国際大会であるワールド・ベースボール・クラシックやオリンピックでも硬式球が使用される。硬式球は打球の飛距離が長く、スピードも速いため、広いグラウンドと高い防球ネットを必要とし、安全面での配慮が重要となる。また、硬式球特有の変化球の切れや、打球音の鋭さなど、軟式野球とは異なる魅力がある。選手にとっては、硬式球の扱いには高度な技術と経験が必要であり、特に投手の球質や打者のバッティング技術において、軟式野球とは大きく異なるスキルが求められる。用具面では、硬式用のグラブやバットは軟式用よりも耐久性が高く、価格も高額になる傾向がある。日本の野球界では、少年野球では軟式が主流だが、中学以降は硬式に移行する選手が多い。