野球用語辞典

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DIPS

でぃっぷす

DIPSは「Defense Independent Pitching Statistics」の略で、守備力に依存しない投手成績を示すセイバーメトリクスの指標である。野球統計家のボロス・マクラッケンが提唱した概念で、投手がコントロールできる要素(奪三振与四球本塁打)のみに基づいて投手の能力を評価する。従来の防御率は守備力や運の影響を受けやすいが、DIPSは投手本来の実力をより正確に測定できるとされる。具体的な指標としてはFIP(Fielding Independent Pitching)やxFIPなどがあり、これらは投手の三振率、四球率、被本塁打率から算出される。打球がフィールドに飛んだ後の結果は守備力や運に大きく左右されるため、DIPSではそれらを除外して純粋な投球能力を評価する。この理論により、運が良かっただけの投手や守備に助けられていた投手を見極めることが可能になり、選手評価や契約交渉の場面で重要な判断材料となっている。