スクリューボール
すくりゅーぼーる
スクリューボールとは、投手が投げる変化球の一種で、シンカーとは逆方向に曲がる特殊な球種である。右投手の場合、通常のカーブやスライダーは右打者から逃げる方向に曲がるが、スクリューボールは左打者から逃げるように、右打者の内側に食い込むように曲がる。左投手の場合はその逆となる。投球時に手首を内側に捻りながらリリースすることで、ボールに通常とは逆回転を与えて曲げる。この独特の投げ方は肘や手首に大きな負担をかけるため、現代野球ではほとんど投げる投手がいない希少な球種となっている。かつてメジャーリーグで活躍したクリスティ・マシューソンやカール・ハッベルなどが使用したことで知られる。日本プロ野球でも一部の投手が投げていたが、故障リスクの高さから指導者が習得を推奨しないことが多い。現代ではツーシームやシンカーなど、より安全な球種で似た効果を得ることができるため、スクリューボールを武器にする投手は極めて稀である。しかし、その希少性と独特の軌道から、マスターできれば大きな武器となる可能性を秘めている。