トップバッター

とっぷばったー

トップバッターとは、打順の1番に配置される打者のことを指す用語である。「1番打者」「リードオフマン」とも呼ばれ、攻撃の起点となる極めて重要な役割を担う。トップバッターは試合を通じて最も多くの打席が回ってくる可能性が高く、また各イニングの先頭打者として打席に立つ機会も多い。そのため、出塁能力の高さが最も重視される打順である。理想的なトップバッターの条件としては、高い出塁率、優れた選球眼、積極的な盗塁能力、バントなどの小技の上手さ、そして好打力が挙げられる。打率よりも出塁率を重視し、四球を選ぶ能力も評価される。また、俊足であることが望ましく、出塁後に盗塁で二塁に進み、得点圏にランナーを進める役割も期待される。投手の球数を増やすために粘り強い打撃も求められ、相手投手を早期に疲弊させる効果もある。近年のセイバーメトリクスの発展により、OPSの高い強打者をトップバッターに起用する「最強打者1番論」も注目されている。トップバッターは単に出塁するだけでなく、チーム全体の攻撃リズムを作り、試合の流れを作る重要な存在である。プロ野球では、各チームのトップバッターの活躍が勝敗を大きく左右する要因となっており、チーム戦略の要として位置づけられている。