勝利の方程式
しょうりのほうていしき
リードした試合を確実に勝利に結びつけるための投手継投パターンのこと。典型的な勝利の方程式は、先発投手が6〜7回まで投げた後、7回または8回にセットアッパー、9回にクローザーという流れで優秀なリリーフ投手を継投させる形である。この継投パターンが確立されているチームは終盤にリードを守り切る確率が高く、安定した勝率を維持できる。勝利の方程式の確立には、各イニングを任せられる信頼性の高いリリーフ投手の存在が不可欠である。特に8回を任されるセットアッパーと9回のクローザーは、チームで最も信頼される救援投手であり、彼らの安定した投球がチームの勝利を支える。ただし、勝利の方程式は相手打線の特徴や試合状況によって柔軟に変更されることもあり、左打者が中心の打線に対しては左のリリーフを優先するなどの調整が行われる。また、セットアッパーやクローザーの調子が悪い時期や連投による疲労が懸念される場合は、別の投手を起用することもある。勝利の方程式が機能するためには、先発投手が一定以上のイニングを投げてリードを作ることが前提となる。近年では分業制がさらに進み、「勝ちパターン」として複数の投手を組み合わせる柔軟な運用も増えている。