捕手送球

ほしゅそうきゅう

捕手が各塁に向けて送球する動作やプレイの総称で、盗塁阻止や併殺プレイにおいて重要な技術である。捕手送球の代表的な場面は盗塁を試みる走者を刺すための二塁または三塁への送球で、これには素早い捕球から送球までの一連の動作が求められる。捕手の送球能力は肩の強さだけでなく、捕球してから投げるまでのキャッチング技術、正確なステップワーク、素早いリリース、送球の正確性など複合的な要素で評価される。二塁への盗塁阻止では通常2.0秒以内の送球タイムが優秀とされ、メジャーリーグでは1.9秒台の捕手も存在する。内野ゴロの際にホームベースに戻る送球や、バント処理後の各塁への送球も捕手送球に含まれる。送球時の捕手の立ち位置やステップの方向は送球先によって変わり、訓練によって最適な動作を身につける必要がある。強肩と評される捕手は盗塁阻止率が高く、相手チームに走塁を躊躇させる抑止力となる。捕手送球の技術向上はチームの守備力全体に大きく貢献する。