野球用語辞典

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炭酸マグネシウム

たんさんまぐねしうむ

炭酸マグネシウムは、野球において投手が使用することを公式に認められている滑り止め物質である。化学式MgCO3で表される白色の粉末状物質で、吸湿性に優れているため、手の汗や湿気を吸収してグリップ力を高める効果がある。野球では主にロジンバッグという小袋に詰められた形で使用される。ロジンバッグは投手プレート付近に置かれており、投手はイニング中いつでも使用することができる。投手は手のひらや指にロジンバッグを軽く叩きつけるようにして炭酸マグネシウムを付着させ、ボールグリップ力を向上させる。特に暑い日や湿度の高い日には、手の汗でボールが滑りやすくなるため、炭酸マグネシウムの使用頻度が高くなる。ただし、ボールに直接炭酸マグネシウムを付着させることは禁止されており、あくまで手に付けた後、余分な粉を払い落としてから投球する必要がある。また、雨天時にはロジンバッグが湿気を吸収して使用できなくなるため、審判によってマウンドから取り除かれることもある。体操競技で使用されるチョークと同様の成分であり、滑り止めとしての効果は高い。