wRCプラス
だぶりゅーあーるしーぷらす
wRCプラス(wRC+、weighted Runs Created Plus、加重得点創出力プラス)は打者の総合的な攻撃力を評価する高度なセイバーメトリクス指標である。リーグ平均を100とし、数値が高いほど優れた打者であることを示す。例えばwRCプラスが120なら平均より20%優れた攻撃力を持つという意味になる。この指標はwOBA(加重出塁率)を基礎とし、各打撃結果(単打、二塁打、三塁打、本塁打、四球など)に実際の得点価値に基づいた重み付けをして計算される。さらに球場補正とリーグ補正が施されているため、異なる球場や異なるリーグの打者を公平に比較できる利点がある。投手有利な球場でプレーする打者や投高打低のリーグでプレーする打者が不当に低く評価されることを防げる。MLBでは150以上がMVP級、130以上がオールスター級、100前後が平均的レギュラー、80以下が控え選手レベルとされる。近年の球団フロントや評論家は、従来の打点や打率よりもwRCプラスを重視して打者の真の価値を評価する傾向が強まっている。