野球用語辞典

← 用語一覧に戻る

打撃指標

だげきしひょう

打撃指標は野球選手の打撃能力を数値化して評価するための統計指標の総称である。伝統的な指標には打率、本塁打数、打点などがあるが、これらは状況依存性が高く真の打撃能力を反映しない場合がある。セイバーメトリクスの発展により、出塁率長打率OPS(出塁率+長打率)などの精度の高い指標が普及した。さらに高度な指標としてwOBA(加重出塁率)は各打撃結果に得点価値に応じた重み付けをして計算し、wRC+(加重得点創出力プラス)はリーグ平均を100として打者の攻撃力を標準化している。これらの指標は球場補正やリーグ補正を含むため、異なる環境の選手を公平に比較できる。また打球速度打ち出し角度ハードヒット率などトラックマンによる計測値も新しい打撃指標として注目されている。これらの指標を総合的に分析することで、選手のスカウティング、育成、年俸査定がより客観的に行えるようになり、現代野球の戦略立案に不可欠なツールとなっている。