野球用語辞典

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パームボール

ぱーむぼーる

パームボールは、手のひら(パーム)で包み込むようにボールを握って投げるチェンジアップの一種で、打者の手元で球速が大きく減速する変化球である。握り方の特徴は、ボールを手のひらの中に押し込むようにして、指先ではなく手のひら全体でボールを保持することである。投球フォームはストレートと同じように腕を振るが、手のひらでボールを押し出すような感覚で投げるため、回転数が少なく、打者のタイミングを大きく外すことができる。球速はストレートより15~25キロ程度遅く、浮き上がるような軌道やわずかに沈む軌道を描くことがある。フォークボールスプリットのような急激な落差はないが、球速差を活かしてカウントを整えたり、打ち取ったりする用途で使用される。ジム・パーマーやトレバー・ホフマンなど、MLBの名投手にも使い手がおり、習得には時間がかかるものの、マスターすれば非常に有効な球種となる。