野球用語辞典

← 用語一覧に戻る

フレーミング

ふれーみんぐ

フレーミングとは、捕手がボール気味の投球をストライクに見せるキャッチング技術のことを指す。額縁(フレーム)で絵を美しく見せるように、投球を良く見せることからこの名が付いた。具体的には、ストライクゾーンの境界付近の投球を捕球する際、グラブを滑らかにストライクゾーン内に動かしたり、体の動きを最小限にして投球の軌道を強調したりする技術である。審判は捕手のミットに投球が収まった位置でストライクボールを判定する傾向があるため、優れたフレーミング技術により、本来ボールの投球をストライクと判定させることができる。近年のデータ分析技術の発達により、フレーミングの価値が数値化されるようになり、優秀な捕手は年間で20〜30個以上のストライクを「追加」していることが明らかになった。これは失点換算で10点以上に相当することもあり、捕手の守備価値を測る上で重要な指標となっている。効果的なフレーミングのコツは、投球に合わせてグラブを動かすこと、急激な動きを避けること、投球の勢いを吸収するように柔らかく捕球することである。ただし、あまりに露骨なフレーミングは審判に見抜かれ、逆効果になることもあるため、自然な動作で行うことが重要である。