ボール判定
ぼーるはんてい
ボール判定とは、投球がストライクゾーンを通過しなかった場合に、球審によって宣告される判定のことを指す。打者がスイングしなかった投球がストライクゾーンの外を通過した場合、または打者に触れそうになった場合にボールと判定される。ボール判定が4つ累積すると、打者は四球(フォアボール)として一塁への出塁が認められる。ボール判定は投手にとって不利な状況を作り出す。ボールカウントが増えるほど、打者は有利なカウントとなり、投手はストライクを取りに行かざるを得なくなる。その結果、打者が狙いやすい投球となり、長打のリスクが高まる。そのため、投手は初球からストライクを取り、ボールカウントを作らないことが重要とされる。ボール判定の境界線は明確ではなく、球審の判断に委ねられる部分が大きい。同じコースでも、球審によってストライクと判定されたりボールと判定されたりすることがある。また、捕手のフレーミング技術によって、ボール気味の投球をストライクと判定させることも可能である。近年のトラッキングシステムの導入により、ボール判定の精度が可視化されるようになった。データによると、球審による判定は平均で約90〜95%の正確さとされているが、際どいコースでは判定のばらつきが大きい。将来的には、自動判定システムの導入も検討されており、野球の伝統と技術革新の間で議論が続いている。