敗戦投手
はいせんとうしゅ
敗戦投手とは、チームが敗北した試合において、公式記録上で敗戦の責任を負う投手を指す。英語では「Losing Pitcher」、略して「L」と表記される。敗戦投手の決定基準は、チームがリードを許した場面で登板していた投手が該当する。具体的には、同点または自チームがリードしている場面で登板し、その後相手チームに勝ち越しを許した投手が敗戦投手となる。一度勝ち越しを許した後、味方が逆転してもその投手の敗戦の権利は消えず、最終的にチームが敗れた場合には敗戦投手として記録される。ただし、相手の勝ち越しが味方のエラーによるものである場合など、記録員の判断で別の投手が敗戦投手となることもある。敗戦投手の記録は投手にとって不名誉な記録とされるが、必ずしもその投手の投球内容が悪かったことを意味するわけではない。例えば、好投していても味方打線の援護がなく、わずかな失点で敗戦投手になる場合もある。プロ野球では、先発投手として定期的に登板すれば、シーズンで一定数の敗戦を記録することは避けられない。一般的に、10勝10敗前後が平均的な成績とされ、負け越すと課題があると見なされる。通算での勝利数と敗戦数の差は投手の総合力を示す指標となり、勝ち越し数が多いほど優秀な投手とされる。敗戦投手になることを避けるには、失点を最小限に抑える投球と、味方打線の援護が不可欠である。