規定投球回数
きていとうきゅうかいすう
規定投球回数とは、投手がシーズンを通じて投手タイトルの資格を得るために必要な最低投球回数のことである。日本のプロ野球では、所属リーグの総試合数と同じイニング数が規定投球回数として設定される。例えば、143試合制の場合は143イニングとなる。この基準をクリアすることで、防御率や勝率などの投手部門タイトルの対象となる。規定投球回数に到達することは、投手として一シーズンを通じて先発ローテーションの一角を担い続けた証明となり、耐久性と安定性の指標ともなっている。近年は投手の分業化が進み、規定投球回数に到達する投手の数が減少傾向にある。また、怪我の予防やキャリアの長期化を考慮して、若手投手の投球回数を制限する球団も増えている。メジャーリーグでは162イニングが基準となっており、両リーグで最も優れた投手に贈られるサイ・ヤング賞の選考でも重要な要素の一つとされている。