野球用語辞典

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タイブレーク

たいぶれーく

タイブレークとは、野球の試合において延長戦が続いた場合に、早期決着を図るために特別なルールを適用する制度を指す。正式には「タイブレーカー」と呼ばれることもある。通常の延長戦では無死走者なしから攻撃が始まるが、タイブレーク制度では、特定の延長イニング(例えば10回以降や12回以降)から、無死一塁・二塁(または二塁のみ)に走者を置いた状態で攻撃を開始する。この走者は前のイニングの打順の選手が入ることが一般的である。タイブレークの目的は、試合時間の短縮、選手の過度な疲労防止、投手の故障リスク軽減などである。日本のプロ野球では、クライマックスシリーズや日本シリーズなど、引き分けが許されない重要な試合で採用されることがある。また、国際大会や高校野球、社会人野球などでも、大会日程の関係でタイブレーク制度が導入されるケースが増えている。タイブレークでは、走者が既に塁上にいるため、得点が入りやすく、攻撃側の戦術(バントエンドラン、盗塁など)や守備側の守備位置の選択が通常とは異なる重要性を持つ。戦略的な采配が勝敗を分ける、エキサイティングなシステムである。