野球用語辞典

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公認球

こうにんきゅう

公認球とは、各野球リーグが公式戦で使用することを認定した規格に適合する野球ボールのことである。日本プロ野球NPB)では一般財団法人日本野球連盟が定める規格に基づき、重量は141.7〜148.8グラム、周囲は22.9〜23.5センチメートルと定められている。中心にはコルクとゴムの芯があり、その周りを毛糸で巻き、最外層を2枚の馬革または牛革で縫い合わせて作られる。MLBNPBでは微妙に規格が異なり、MLBの球はやや大きく滑りにくいとされる。公認球の品質は試合の公平性に直結するため、製造過程では厳格な品質管理が行われ、反発係数、耐久性、縫い目の高さなど細部まで検査される。近年では飛距離に関する議論から「飛ぶボール」「飛ばないボール」といった話題が度々取り上げられ、リーグによる公認球の仕様変更が試合結果に大きな影響を与えることもある。2011年のNPBでは統一球の導入により本塁打数が激減し、その後の仕様変更を巡って大きな議論を呼んだ。投手と打者のバランス、観客の興味を維持するためにも、公認球の管理は野球界における重要な課題の一つとなっている。