最多奪三振
さいただつさんしん
最多奪三振とは、シーズンを通じて最も多くの三振を奪った投手に贈られるタイトルである。日本プロ野球ではセントラル・リーグとパシフィック・リーグそれぞれで最多奪三振王が選出される。このタイトルは投手の球威、コントロール、配球術、変化球の質など、総合的な投球能力の高さを示す指標となる。特に速球派投手や決め球となる変化球を持つ投手が獲得しやすい傾向にある。歴代では野茂英雄、ダルビッシュ有、田中将大、山本由伸など、日本を代表する投手たちが複数回の最多奪三振タイトルを獲得している。奪三振能力の高い投手は、打者に球を当てさせずにアウトを取れるため、失点を抑えやすく、防御率も優れていることが多い。また、K/9(9イニングあたりの奪三振数)やK率といった指標も、投手の三振能力を評価する際に重要視される。近年では、球速や回転数などの計測技術の進歩により、奪三振能力を科学的に分析・向上させる取り組みも盛んになっている。最多奪三振は投手の実力を示す名誉あるタイトルの一つとして、ファンからも高く評価されている。