スピン率

すぴんりつ

スピン率とは、投球されたボールが1分間に回転する回数を表す指標で、単位はrpm（revolutions per minute）で表される。トラックマンやラプソードなどの計測機器によって測定可能となり、近年の投球分析において最も重要な指標の一つとなっている。一般的に、速球のスピン率が高いほど、ボールに対する空気抵抗によって生じるマグヌス力が大きくなり、ホップ成分が増加する。メジャーリーグの平均的な速球のスピン率は2200-2400rpm程度で、2400rpmを超えると高スピン、2000rpm以下だと低スピンと評価される。変化球においても、スピン率は球種の特性を決定する重要な要素となり、スライダーやカーブでは高いスピン率が鋭い変化を生み、チェンジアップやスプリットでは低いスピン率が落差を生む。投手の指の長さ、握り方、リリースポイントでの指のかけ方などによってスピン率は変化し、同じ球速でもスピン率の違いによって打者の体感速度や空振り率が大きく異なる。