野球用語辞典

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マウンド訪問

まうんどほうもん

マウンド訪問とは、試合中に捕手、内野手、監督、コーチなどがマウンドに行き、投手と話をすることを指す。英語では「Mound Visit」と表記される。マウンド訪問の目的は、投手に作戦を伝える、投手の状態を確認する、投手を落ち着かせる、時間を稼いで救援投手の準備を待つなど様々である。捕手によるマウンド訪問は、次の打者への配球や投球の組み立てについて話し合うことが多く、投手と捕手の意思疎通を図る重要なコミュニケーションの場となる。また、投手が乱れている場合には、監督やコーチマウンドを訪れて投手を励ましたり、冷静さを取り戻させたりする。マウンド訪問には回数制限があり、日本プロ野球では1イニングにつき3回まで、試合全体では制限がない。ただし、同一投手に対して1イニングに2回目のマウンド訪問を行った場合、その投手は交代しなければならないというルールがある。メジャーリーグでは、2018年から試合全体でのマウンド訪問回数が制限され、現在は5回までとなっている。この制限は試合時間の短縮を目的として導入された。マウンド訪問中は試合が中断されるため、投手には冷静に考える時間が与えられる一方、打者にとっても集中力を切らす要因となる。マウンド訪問は野球における重要な戦術的要素であり、適切なタイミングで行うことが試合の流れを変えることがある。また、マウンド訪問の頻度は投手への信頼度や調子を示すバロメーターともなる。