ナックルカーブ
なっくるかーぶ
ナックルカーブとは、カーブの一種でありながら、握り方にナックルボールの要素を取り入れた変化球である。英語では「ナックルカーブ」または「ナックルカーブボール」と呼ばれる。握り方は、人差し指または中指の関節(ナックル)をボールに立てるようにして握り、通常のカーブと同じように投げる。この握りにより、通常のカーブよりも回転数が少なくなり、より鋭く大きな縦方向への変化が生まれる。球速は通常のカーブよりもやや速く、平均して110~125キロ前後である。ナックルカーブの最大の特徴は、打者の手元で突然落ちるような鋭い縦の変化である。通常のカーブが大きな弧を描いて落ちるのに対し、ナックルカーブはより直線的な軌道から急激に落下するため、打者のタイミングを外しやすい。また、横方向への変化は少なく、ほぼ縦方向に落ちることから「縦カーブ」の一種として分類されることもある。MLBではマイク・ムッシーナやA.J.バーネットが代表的な使い手として知られる。日本のプロ野球でも一部の投手が使用しているが、習得難易度が高いため主流とは言えない。決め球として使用されることが多く、特に高めから低めへの大きな落差で空振りを誘う効果がある。