野球用語辞典

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先発

せんぱつ

先発とは、試合の最初から登板する投手、または野手のスタメンを指す言葉である。特に投手の場合は「先発投手」と呼ばれ、試合の序盤から中盤を担当する重要な役割を果たす。先発投手は通常、5~7イニング以上を投げることが期待され、チームの勝敗を大きく左右する存在である。先発投手に求められる能力は、長いイニングを投げ抜くスタミナ、多彩な球種、精密なコントロール、打者を打ち取る技術、そして試合を作る総合力である。プロ野球では、ローテーションに入る5~6人の先発投手がチームの投手陣の中核を担い、定期的に登板する。先発投手の登板間隔は通常5日から6日で、この間に体力を回復させ、次回登板に向けて調整を行う。先発投手の成績は、勝利数、防御率投球回数、QS達成回数などで評価される。エース級の先発投手は、シーズンで15勝以上、防御率2点台、200イニング以上を投げることが期待される。先発投手の調子や投球内容は、その試合の展開を決定づけるため、監督は先発投手の選択と起用に細心の注意を払う。また、野手の先発は、その日の試合に最初から出場する選手を指し、スタメンとも呼ばれる。先発メンバーの選定は、相手投手の特性、選手のコンディション、戦略などを考慮して決定される。先発の重要性は、試合の流れを作り、チームに勝利をもたらす基盤となる点にあり、チーム戦略の中心的な要素である。